AIに負けない教育

AIに負けない教育
~AI時代に仕事を得るためには~

AI(人工知能)が職場に本格的に進出すると言われ初めてから数年が経ちました。


そう遠くない未来に、工場のライン管理はもとより、オフィスの事務職まで、いわゆる機械作業(ルーチンワーク)は全てAIと機械に取って代わられるのはもう間違いないでしょう。自動運転が実用化されれば、タクシー・バス・トラック運転手という職業も、なくなってしまうかもしれません。


それ以外の完全には自動化できないような職種であっても、AIがどんどん職場に入って来ることは間違いありません。すでに医師のような高度な技能を必要とする職種でさえ、患者の診断にAIが使われていますし、大きな企業では事務処理にChatGPTを使う研修が行われています。


このAI時代に、人間に求められる能力とは何なのでしょう?


2016年出版の経済学博士井上智洋氏著「人工知能と経済の未来~2030年の雇用大崩壊~」によれば、


  • creativity(創造)系の職種:小説を書く、映画を撮る、発明する、研究して論文を書く、新商品の企画を考える 等々
  • management(経営管理)系の職種:工場・店舗・プロジェクトの管理、会社の経営 等々
  • hospitality(おもてなし)系の職種:介護士、看護師、保育、インストラクター 等々

の3つだということでした。


しかし、2023年に発表されたChatGPTや生成AIの進歩を見ると、creativity系の職種のうち小説を書くとか、映画を撮るといった職種も雇用が無事とは言えなくなって来ました。実際、ハリウッドではAIから雇用を守るためのデモが行われています。


とはいえ、人間の持つ能力うち、


  • 自分で問題を探し、答えを導き出す能力 (creativity)
  • 情報を収集・総合して最適な解決策を見つけ出す能力 (management)
  • 相手の状態や感情を読み取って臨機応変に対処する能力 (hospitality)

の3つはAIには備わっていません。

簡単に要約すれば、人間に求められるのは思考力と想像力に基づく独自性(originality)です。


つまり、独自性のない人は、職を失ってしまう、職に就けない、そういう時代がやって来るのです。


では、今この国では、職を得るために不可欠な、独自性を伸ばす教育が行われているでしょうか?

もちろん、答えはNOです。


残念ながら、今なお多くの方が、勉強とは、ただ知識を頭に詰め込んで、クイズ形式の問題に効率的に正解を書けるようにトレーニングをすることだと勘違いなさっています。しかし、そういう勉強はまさにAIが最も得意とするところで、人間がAIに勝てるわけがありません。


では、国(文科省)主導の教育改革によって、いつか可能になるでしょうか?

やはり、答えはNOでしょう。なぜか?


そもそも、公教育というのは平等一律な教育機会を提供するためのもので、子供たち一人一人の相違や独自性には目をつぶることによって成り立っているものですから。全員に同じことをさせる横並びの教育では、独自性を伸ばすことはできません。つまり、この国には独自性を伸ばす教育制度は存在しないのです。


こんなことを言うと、少なくともhospitalityは「おもてなしの文化伝統を持つ」日本人の得意とするものだから、「教育制度に頼らずとも大丈夫なんじゃないか」と思われるかもしれません。しかし、それはもう昔の話です。接客業においてすら、マニュアル対応しかできない人のなんと多いことか!よく気がつく人、気が利く人というのは、今の日本ではもはや絶滅危惧種と言ってもいいかもしれません。実際、今私の知る気の利く人というのは、ほとんどが日本出身の人間ではありません!


日本人がhospitalityを失ってしまったのは、人の道を忘れ、思い遣りを失くし、損得勘定しか頭にない状態になってしまったからでしょう。hospitalityの高い人というのは、心の温かい人間で、私利私欲しか頭にない人間とは対極の人間ですから。 (詳しくは、拙著『子どもに勉強させる前に親が知っておくべき7つのこと』参照)


公教育に期待できないとすれば、塾ならAI時代を生き抜ける能力を養成できるのでしょうか?


残念ながら、これも難しいと言わざるを得ません。なぜなら、利益を最優先とする企業体として教育にコミットすれば、講師が優秀であればあるほど、学校と同じように数十人の生徒を一度に教えなければ利益が出せないからです。


昨今では、個別指導を謳う塾も増えましたが、実際に教えているのはアルバイトです。優秀なプロの講師を1~2人の生徒につけるなんて経済的にどう考えても不可能ですから、そうせざるを得ないわけです。当然、彼らはマニュアルに沿った指導しかしませんから、大した教育効果は望めません。(詳しくは拙著『流されない行き方』参照)


でも、新風館には3つの能力を伸ばす教育ノウハウがあります。


我々は、25年以上に渡り、少人数対話型の授業によって、塾生の学力だけでなく一人一人の性格まで十全に理解し、全人格的な成長を促す教育を貫いて来ました。他塾には決して真似の出来ないノウハウをたくさん持っています。(詳しいことは企業秘密ですが)


皆さんには、この独自性(3つの能力)を伸ばすために一体何をすれば良いか分かりますか?


管理教育を行って来た大人にも、また、それを当然のことと受け止めて来た子供たちとその親御さんにも、決して分からないだろうと思います。そして、教育(知育)の効率化ばかり追究して来た我々の同業者にもわかるはずがありません。


我々はこれまで、この国に蔓延する風潮、つまり、終身雇用を前提とする学歴信仰と勉強はそのためだけにやるものという固定観念に苦しめられながら人間教育のあるべき姿を追究して来ました。奇しくも、AIの進歩によって、我々の提供する教育だけが教育と呼べる時代が来ようとしています。だから自信をもって言いましょう。


「子供たちの独自性を伸ばす教育を提供できるのは新風館だけである」と

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